左から デイビッド・ブーレーシェフ、サンタフーズ森山氏、辻与製陶所 辻さとし君、私
今回のイベントは、以前から付き合いのある、辻調理専門学校の小柴先生が、二人のNORIさん「杉江のりゆき」氏(シェフ)、「都筑のりゆき」氏(プロモーター)を有田に連れてこられた事から始まりました。
左から 都筑氏、杉江シェフ
二人のNORIさんは、有田にも佐賀にも全く縁もゆかりもないのに、有田焼とその歴史と文化、佐賀の食材の美味しさにいたく感動され、この佐賀の食材と有田焼を世界に発信したい、そしてこの有田町に世界中からセレブが訪れる町にしたいと意気投合したところからこの企画が始まりました。
そして、実際にNYの地で、有田焼に一流のシェフが佐賀の食材を使って料理し、お客さんも一流のシェフ。そして一流のシェフが絶賛し、一流店で使っていただく。そして、その一流店に食事に来ているセレブのお客様も絶賛し、口コミで有田焼の良さが広がっていく。そして、有田に佐賀に行きたいというセレブが増えて、世界中から有田に大勢のセレブが訪れるというかなり暴走気味の身勝手なストリーを作り、それを実現したいと盛り上がりこの企画の実現にむけて、以前から新商品開発を共同で行っている窯元3社(アートヒルズ、文八工房、辻与製陶所)と、佐賀市で飲食店を経営されているサンタフーズの森山さん、そして大分の竹屋さん「竹人」山下工芸さんに声をかけスタートしました。
アートヒルズ http://homepage3.nifty.com/arthills/index.htm
辻与製陶所 http://www.yozan-kiln.com/
文八工房 http://www.bunpachi.com/
サンタフーズ http://www.sagabai.com/area/detail.php?area=1&cat1=2&id=286
山下工芸 http://www.takebito.com/
そして、NYでの会場を小柴先生にアドバイスを受けたところ、辻調理専門学校さんが、NYのスターシェフ「デービッド・ブーレイ」氏とコラボレイトしている事もあり、「デービッド・ブーレイ」氏のテストキッチンを借りる事ができるようになりました。そして、「デービッド・ブーレイ」氏もこのイベントに興味を持っていただき、本人も料理をしたいと言っていただき、更に辻調理専門学校さんからも料理人を出していただく事になり、マンダリンオリエンタルNYでエグゼクティブシェフも務めた事のあるスターシェフ「NORI」、NYのスターシェフ「デービッド・ブーレイ」氏、そして日本最大の料理学校である辻調理専門学校この3者と我々の有田焼と、佐賀の食材のコラボレイトディナーが実現する事になりました。
デイビット・ブーレー氏。レストラン「ブーレー」は1990年代にNYタイムズ紙で最高の4つ星と、『ザガット』ニューヨーク版の最高評価を維持し続け、一躍有名シェフに。作る料理は”フュージョン・キュイジーヌ”と呼ばれ、日本料理も積極的に取り入れる。
杉江礼行氏。マンダリン・オリエンタル ニューヨークのフレンチ・ジャパニーズ「Asiate」のエグゼクティブシェフを務めた。現在はコンサルタント。
辻調理専門学校の先生(両脇)
イベントのコンセプトは、「伝統」と「最先端」
全ての事柄は過去があり、現在があり、未来があります。伝統的な「IMARI」と新しい「IMARI」、伝統的な「和食」と革新的な「フレンチ」、伝統的な物と新しいものの繋がりが体験できるようなイベントにしたいと企画しました。
17日は、マスコミ中心の立食パーティー、19日は、我々の器を使った7品の本格的ディナーです


2/17(水)のメディアや流通業者向け立食パーティーでは、前方に各窯元の展示スペース、奥に有田焼を使ったテーブルコーディネイトを展示しました。
ドリンクは、野菜カクテルでNYで有名なミクソロジスト、山本幻氏にお頼みしました。
→FreshfruitMartini.com http://www.foodrink.co.jp/backnumber/200907/090731.php


トマトと焼酎のカクテル、大根と焼酎のカクテル、しょうがと焼酎のカクテル等、今まで飲んだことのないとても日本らしい美味しいカクテルを作っていただきました。器はもちろん有田焼です。
料理は、有田の郷土料理である「ごどうふ」http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%94%E3%81%A9%E3%81%86%E3%81%B5や、海老せんべい
焼鳥等、これも有田焼の器を使ってのおもてなしです。
2月18日のディナーのメニューです



1品目はブーレー氏が作りました。佐賀から持ってきたホワイトアスパラガスと日本から持ってきたひらめ、黒トリュフのフランとお酒は東一純米吟醸(佐賀のお酒)
2品目は辻調理専門学校さんで、ゆりの球根とえびの吸物 お酒は東一純米吟醸
器は、辻調理専門学校さんのサジェスチョンで作った持ちやすいように両脇に耳の付いた蓋物2種(モダン、クラシック)とNORIさんの作ったWHITE BEENシリーズと名づけられた多用鉢。この器はろうそくの灯り(NYは飲食店の灯りがそうとう暗い)での陰影を楽しむため、豆を押し付けたようなボコボコが表面にあります。そして、これも辻調理専門学校さんのサジェスチョンで作られたマンハッタンの絵柄を想像して染付けで描いた鉢(この器を作った辻与製陶所の辻君はNY初めて)
3品目はつくね、ゆず胡椒、バラフ むぎ焼酎のんのこ NORIさんが作りました。
バラフは佐賀大学が開発した野菜です。http://www.barafu.jp/ 器はNORIさんのオリジナルで串が斜めにささっていい感じです。
4品目はかき、だいこんの煮付けにむぎ焼酎のんのこ。辻調理専門学校さんの担当です。


のんのこは有田の宗政酒造http://www.nonnoko.com/で作られている麦焼酎。今回30本も協賛いただきました。宗政酒造さんは有田ポーセリンパークを運営されています。
器は伝統的な染付の器(辻与製陶所)と、WHITE BEENシリーズの蓋物、そして楕円のモダンな黒の鉢(アートヒルズ)です
5品目は黒豚トンカツ からし明太子にワイン NORI氏作。そして私の弟のお嫁さんの実家。有田の鯉料理屋さん「流水亭」の自家製「赤ゆず胡椒」が添えられました。
器は、黒の角の台皿、土物にプラチナが乗った焼皿(両アートヒルズ)、とうちの黒土のスレート皿そして、明治伊万里の皿(1個約5万円!!)
6品目は佐賀県に協賛いただいた佐賀牛 ブーレー作
器は、有田焼の伝統的柄をモチーフにモダンに絵描いた皿と、その基になった伝統的絵皿。そして、辻君が作った、ダイヤモンドのカットのようなモダンでゴージャスな器
7品目はデザート ブーレー作
器は、これまた辻君の作った「ふぶき」シリーズ、とアートヒルズさんの青白磁の器
今回の、一番の成果は、デービッドブーレイ本人と、NYでの販売をやっていただくKORIN川野社長http://korin.com/site/home.htmlの気持ちに火をつける事ができた事です。当初、両者ともかなりビジネスライクだったのですが、器を見た時に目の色が変りだし、ディナーが終わったあとは、本当に久しぶりに感動したと言ってもらえた事です。特にKORIN川野社長は、ディナーが進むうちに自分が焼物を商売として扱うようになった原点を久しぶりに思い出させてくれたと言っていただきました。そして、スピーチを聞き今回の器が「弥左エ門窯」の作品だとわかって、運命を感じたそうです。なぜなら、40年前自分が中学3年生のときどうしても欲しいお皿があり、2万5千円もしたそうですが、おこづかいをはたいて初めて買った器が「弥左エ門窯」の器であったそうです。そしてそのお皿はNYにも持こられ、今現在でも普段使いで使ってるそうです。次の日、その器を見せていただきました。
商売とは、人と人の繋がりを作る事から始まるという事を、このNYの地であらためて実感いたしました。日本にいても、海外でもそれは同じ事だと思います。本気になって、好きになってくれる人が1人でもできた事が、とても嬉しかったし、その1人が本当に第一歩で、それが2人になり、10人になり100人になり、1,000人になる。そのような事が本当に大事なんだなあと実感しました。
ブーレーのスタッフがyou tubeにアップした映像
http://www.youtube.com/watch?v=grPQpsIdAy4
フードリンク記事
1話 http://www.foodrink.co.jp/backnumber/201002/100223-3.php
2話 http://www.foodrink.co.jp/backnumber/201002/100224-3.php
3話 http://www.foodrink.co.jp/backnumber/201002/100225-3.php






































































2月17日~2月22日まで、幻の明治伊万里-『精磁会社』展を九州陶磁文化館で開催いたしました。十七世紀初頭にはじまった有田焼は、絵模様や形式から、大きく「古伊万里」「柿右衛門」「色鍋島」の三つの様式に分類されます。この様式にあてはまらない、もうひとつの有田焼が日本近代の黎明期、明治時代の中頃に存在していたことは、あまり知られていません。卓越した有田焼の伝統技術と欧米の最先端技術を融合し、「古伊万里」でも、「柿右衛門」でも、「色鍋島」でもない、独自に紡ぎ出された世界ー和魂洋才の様式美の頂点が「明治伊万里」です。和と洋の意匠が織りなす独創的な優美さと筆致の精巧さで、欧米人を魅了し、明治政府の殖産興業と外貨獲得に大きく貢献しました。その「明治伊万里」の中心を担ったのは、明治12年(1879年)に設立された「精磁会社」でした。しかし、この「精磁会社」は、数少ない名品を後世に遺し、わずか十有余年で消滅したのです。我々は、有田焼発祥400年を迎えるにあたり、その歴史を尋ね、先人たちの知恵に学び、失われつつある伝統技術を取り戻すべく『精磁会社』の名品の復刻に取組みました。精緻を極めた絵付け技術を再現するため、日々研鑽を積み、本歌の品位と風格に限りなく近づける努力をしました。また製土は、有田焼の原点ともいえる「有田泉山の磁土」にこだわりました。この度の展示では、新たな高付加価値製品の創出を目指した三年半に及ぶ挑戦と進化の成果を本歌(本物)とともにご紹介しました。我々がやりたかった事は、ただ本歌を忠実に復刻する事では無く、この復刻に挑戦する事によって技術を若い職人さん達に伝承する事であり、そのため今回の展示は係った人達の顔の見える展示にこだわりました。この展示会は思っていたよりも反響が大きく、期間中は2,000名以上の来場者があり、非常に嬉しく思いました。九州陶磁文化館の方によると、この来場者数は陶器市の期間中よりも多いそうで、苦労は多かったですが我々が取り組んできた事に自信がもてました。


























